ゴルフクラブは飛距離によって大きくウッド、アイアン、パターの3種類に分けられています。アイアンは、主にグリーンを狙う際に使用するクラブで、1〜9番までの番手があることが特徴。目指す距離に応じて使い分けることにより、飛距離の調整を行えます。
アイアンは、1番アイアンが最も飛距離が大きくなります。一般的には1番上がるごとに約10ヤードずつ飛距離が大きくなるとされており、1番から5番アイアンを「ロングアイアン」、6〜8番アイアンを「ミドルアイアン」、9番アイアン〜PWを「ショートアイアン」と呼びます。
ゴルフショップでクラブ選びをしているときに、アイアンの形状にもさまざまな種類があることに気づいた方もいるのではないでしょうか。ここでは、3種類のヘッド形状についてご紹介します。
まずひとつめが板状ヘッドでシンプルな形が特徴の「マッスルバックアイアン」です。ボールコントロールをしやすいという特徴を持っているアイアンで、フェース部分は肉厚。そのため、ジャストミートしたときには心地よい打感を味わえます。
その反面、ヘッド部分が小さいためにミスには厳しい面もあり、芯を外してしまうと飛距離がなかなか出ないという特徴もあります。
続いて「キャビンアイアン」と呼ばれる形状です。フェースの後ろ側が凹んだ構造のアイアンです。マッスルバックアイアンよりもフェース面とソール幅がひと回り大きいのが特徴。さらに、ヘッドの下の方に重量があるため、ミスに強くボールが上がりやすいというメリットがあることから初心者向けといえます。
3つめの「中空アイアン」は、ヘッドの中に空洞があるのが大きな特徴のアイアンです。ヘッドの外側に重心が配置されていることから、ヘッドがブレにくいためにミスに強く、初心者も使いやすいといわれています。また、アイアンの中では最も重心が深く、スピンをかけてボールを上げやすい、という面もあります。
3つの形状の中で、特に初心者にオススメなのはマッスルバックアイアン以外の2種類。マッスルバックアイアンはボールコントロールしやすいという特徴がありますが、ミスには厳しいため上級者向きであるためです
。アイアンを選ぶ際に、形状の他にも注目しておきたいのが「ロフト角」と「ライ角」。ここでは、この2つの要素についてご紹介します。
ロフト角とは、飛距離を決定する数値のひとつで、一般的にはロフト角の数値が小さければ小さいほど、飛距離が大きくなります。最近販売されているアイアンの中には、通常の番手よりもロフト角を立てて飛距離を伸ばすタイプも増えてきています。中には、7番アイアンで5番アイアン程度の飛距離が出ることもあります。
そのため、アイアンを選ぶ際には番手のみだけではなく、ロフト角もチェックしておくことが大切。さらに、モデルによってもロフト角が変わってきますので注意しておきましょう。
さらに、「ライ角」と呼ばれる要素もチェックしておきましょう。これは、クラブをソール面が水平になるように地面においた時、地面とシャフトの中心線が作る角度のこと。このライ角が大きく、シャフトが立っている状態を「アップライト」、角度が小さくシャフトが寝ている状態を「フラット」と呼びます。
アイアンを選ぶ際には、このライ角が自分に合ったものを選ぶのがポイント。構えた時にヘッドの先端側が5ミリ程度浮く状態であれば問題なし。ライ角が合ったアイアンを選ぶことで、正しいスイングを身につけられます。
アイアンのシャフトには、「スチールシャフト」と「カーボンシャフト」の2種類があります。
一般的に重量があり硬いシャフト。近年では軽量化モデルも販売されていますが、一般的にはヘッドスピードが早い人向けといえます。
スチールシャフトと比較すると軽くて振りやすいため、女性やシニア向けのシャフトといえます。スチールシャフトに比べるとしなりやすいという特徴もあります。
アイアンセットを初めて選ぶ際には、初心者向きのものをチョイスすると良いでしょう。フェース面が大きくソール面が広い、さらに重心が低くミスに強いアイアンを選ぶのがおすすめ。
また「重さ」についても「自分が振り抜ける範囲で重いもの」を選ぶのがポイント。重すぎると振ることができず本末転倒ですし、軽すぎるとショットが安定しないため、実際に振ってみて、しっくりくる重さのものを選ぶようにすると良いでしょう。